老眼になると知っておくべき老眼鏡レンズの度数とは?
一生涯付き合う事になるかも知れない老眼(老視)。
そのためには常に自分の度数を知って、最適な度数の老眼鏡をかけることが大切です。
そこで老眼鏡・シニアグラスを選ぶためには、今のあなたの目に合った「度数」を選ぶことが大切です。
老眼鏡の売り場にいくと、一般に市販されている老眼鏡には、「+1.00や+2.00」といった数字が表示されているのを見たことがあると思います。
この数字で表されているのが度数で、一般的に若い人ほど度数が弱くて済み(±0)、プラスの数字が大きくなっていくほど老眼が進行していくことになります。
つまり度数の数字が大きければ大きいほどハッキリと見える距離が近くになります。
今の自分の老眼度数を知るには?
今の自分の老眼に適した度数を知るもっとも最適な方法は、専門眼科に行って測定してもらうことが一番正確な度数を知ることができます。
眼科では、測定した度数による処方箋を書いてもらうことができるので、それを持ってメガネ店に行けばもっとも簡単に老眼鏡を作ることができます。
しかし、なかなか専門医に診てもらうという人は少なく、一般的には直接メガネ店で測定してもらうことが多いようです。
それ以外にも、スーパーや100円ショップなどで気軽に入手できる老眼鏡もあり、「まずはその辺の老眼鏡からでいい」という人には、ある程度の一般的な度数の目安から、自分の度数を確認できる方法があります。
おおよその年齢から割り出された一般的な度数の数値としては
年齢別に一般的な度数の目安は
40~45歳・・・+1.00 ~ +1.50(近点距離約30cmの場合)
45~50歳・・・+1.50 ~ +2.00(近点距離約40cmの場合)
50~55歳・・・+2.00 ~ +2.50(近点距離約60cmの場合)
55~60歳・・・+2.50 ~ +3.00(近点距離約80cmの場合)
61歳以上~・・・+3.00 ~ +3.50(近点距離約80cmの場合)
となります。
(この数字はあくまでも目安程度に考え、最初はメガネ専門店や眼科などの病院できちんと測定してもらうことをオススメします。)
近点距離というのは、目の調節によってはっきりと対象物を見ることのできる最も近い点までの距離をいいます。
近点は年齢が若いほど眼に近く,また近視が強いほど眼に近い位置になります。
老眼では,近点は明視距離 25~30cm以上となり、「30センチの壁」とか言われたりします。
つまり、30cm離れたところから近くなればなるほど、焦点が合わなくなりぼやけて見えることになります。
とても簡単!近点のみつけ方と調節力
今、自分の度数がどのぐらいかを知る簡単な方法に、近点の測定があります。
近点の測定とは、どの距離まで細かい字が見えるかを測る指標となります。
私たちは人間は、ふだん無意識のうちに、カメラのオートフォーカス機能のように見たいものにピントを合わせています。
しかし、カメラに「ピントの合う限界の距離」があるように、私たちの眼にも限界があります。
どれだけ近くまでピントを合わせられるか~
その力のことを「調節力」と呼んでいます。
度数と同じ「D (ディオプター)」という単位で表します。
近点の測定はこの調節力を測定することです。
では今度は実際に近点をさがしてみます。
(1)まず、正視、又は測定された条件で作成した老眼鏡をかけた状態で、眼から10cmぐらいの距離で自分の指紋を見ます。
(2)10cm位の距離では当然焦点が合いませんので、そこから徐々に指を眼から遠ざけていきます。
(3)そして焦点が合ったらそこで手を止めて、眼からの距離を測ります。
その距離が近点となります。
初めて購入する老眼鏡の度数は、裸眼視力が良好の方の場合+1.00もしくは+1.25あたりで完璧に見えます。
老眼鏡を含めメガネレンズの度数は近視・乱視・遠視・老視を含めて1段階0.25刻みで
D (dioperディオプター)という単位で表示されます。
この数値を1段階変えることで、ハッキリと見える距離を約3センチ調整する事が可能で、
例えば・・・、
今、本を読んでいる距離をあと5~6センチ近くで見えるようにしたい場合は、
6センチ÷3センチ=2 → 2段階となります。
0.25×2段階=0.50
となります。
現在の老眼鏡の度数に、あと0.5加えた老眼鏡を使えば良いということになります。
近点がわかれば、そこから簡単に調節力を求めることができます。
近点の逆数が調節力です。
100÷近点距離(cm)=調節力(D)となります。
一般的な数値で年齢別の調節力(D)の目安は以下の通りです。
40才 4D 25センチ
45才 3D 33センチ
50才 2.5D 40センチ
55才 1.5D 57センチ
60才 1.0D 100センチ
65才 0.75D 133センチ
70才 0.5D 200センチ
調節力は歳を取るにつれて徐々に低下していきます。
調節力が低下し近いところが見えにくくなってきた状態が、いわゆる「老眼」です。